ほっこり

2015年10月15日 22:12

最近、ウキウキしている。着物を着てからである。着物を着てから、世界が変わった。まだ2回しか着ていない。それでも、世界が変わったと言い得る。

着物は、実に気持ちが良いのである。洋服と違って、かなり開放的である。身体の中まで、風が入ってくる。そして、着物は実に儚いものである。ジーンズなどとは異なり、傷めつければ、すぐに消えてしまうような、そんな儚さがある。

いつか、とある職人の見習いさんが言っていた。布は、刺繍は永遠ではないと。確かに、千年単位で残る建築に比べれば、彼らの命は短い。しかしそうであるからこそ、肌に触れた時、羽織った時の「時間」を、これでもかと強く感じるのだ。あの少年が、金閣寺と融和したのは、金閣寺に、いつか消滅してしまうという「時間性」を感じたからである。布には、そんな魔力があるように思える。

私は着物を着ることで、初めて自分の身体と和解した。この、全体的にこじんまりとした、足が短く、なで肩で、現代のファッションモデルとは似ても似つかないこの身体と、一枚の布を介し、私は初めて融和した。

三島が自分の身体と融和したことはあったのだろうか。結局のところ、どんなにボディビルで身体を鍛えても、戦闘機で宙を舞っても、彼が自分の身体と融和することはなかったのではないだろうか。問い詰め問い詰め、結局、死を持ってしか、彼の理念と身体は融和しないと意識し、しかし、それでも・・・

最近、どんどんお金を使っている。しかし、そのコツを覚えた。それは、誰かと繋がるためであれば、金は惜しむべきではないということ。着物は、何か空気に身体を投げ出すような、そんな快感がある。それも、自分は無防備であると・・・。それは、もっとも有効なコミュニケーションツールかもしれない。

私は今、自分の夢を感じ、浮遊感を覚えながら、安心感を覚える人と時間に包まれ、徐々に自分の生まれ故郷を、発見しつつある。
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