風と化すために

2015年06月18日 21:02

一年以上前に、書いたスケッチ。風のイエの概念を、パースと図面に落としたものである。

色々な個人的感情があり、自分のなかでまとめられなかったが、しかし、自分なりに発展というか、発見するものがあり、さらに構想が進みそうなので、途中記録として残す。

元々風のイエ構想が持ち上がったのは、もう6年前のことであり、それから、毎日とは言わないまでも、常に頭の片隅で育てて来た概念である。逆にいえば、これだけひとつの建築的思考が、外部的な意味では形式を変えず、ずっと生きている。

当初の構想より、進展があった部分は、下記である。

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①上下階同一に、X方向2か所、Y方向4か所耐震壁をバランスよく配置。
②上階の片持ち縁側をなくし、柱を上下階で通す。それに伴い、1階各室のレイアウト調整。
③上階の居間を「冬の居間」とし、下階の居間を「夏の居間」にする。
④和室の概念を、茶室に置き換える。

①は、H邸での体験からである。H邸は、やや構造的に無理をしている。そのためかはわからないが、先の震災で天井がゆがんだ。私はそれを経験し、つまり、愛する空間が軋むのを経験した時、それは残念なことと知った。一般の方からすれば当たり前の感覚であろうが、私はその時、初めて知ったのである。構造がしっかりしていることは、耐震上安全というよりは、私としては、その空間が、段々と「風化」していくときに、その現象を捉える為にも、構造的な構成は重要だと考えるようになった。(書いていて発見したが、風と化すことを「風化」というのか・・・)

②①と同様、縁側の跳ね出しは、明らかにサッシ枠の軋みを促すので、柱は上下階で通し、構造的に安定させる。それにともない、1階は、より外部との接続が図られるよう、土間や半屋外スペースを設けた。

③これはブータンで知った考え方。季節に応じ、住まいを変える。夏は涼しい1階を居間に、冬は暖かい2階を居間に。年に2階の引越しの度に、室内空間が更新され、道具類も整理される。

④明かなる茶道の影響。しかし、まだ図面に反映されてはいない。茶室を考えるとなると、検討事項が山のように増える。故に、今後の楽しみである。


風のイエ構想は、私が考えた、いわば、私の建築家としての生命線なのだが、その変容は、全くもって人との出会いによってである。これからも変容していけばよい。その都度、考えればよい。
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