美しい環境

2015年05月16日 20:23

休日。先週購入したタニシが全く動かず、匂いをかぐとかなりの悪臭がする。購入したお店に聞いてみると、おそらく死んでいるため、無料で交換するとのこと。1匹100円だが、売られた時に既に弱っていたのではないかと思われる。

急な外出となり、その店は電車では行きづらいため、またしても車の登場となる。運転の練習ということでは良いのだが、一人乗車で頻繁に運転していては、環境に宜しくないであろう。

ただ、何が本当に環境の良いかは、考えれば考えるだけ難しい。もののけ姫のキャッチコピー案ではないが「結局人間がいなければよかったのでは?」という安易な解が浮かんでしまう。

そんななか、ふと室内メダカ水槽のことを思った。ガラス瓶に、砂と石、流木に、水草とメダカがいる。機械的に酸素補給などしていないため、餌をあげることと水のやり替え以外は、自律的に環境循環している。だが、それだけでよいかというと、なかなかそうでもない。というのは、ほっとくと苔が湧き、水槽が汚れ、美しくなくなる。そのため、定期的に苔をとる作業が生じる。

また、メダカは卵から孵り、健やかに泳いでいるが、数匹が成長し始め、身体の小さいメダカは、大きいメダカに存在を脅かされてしまう。ほっておくと、どんどん大きくなるメダカと、小さいままのメダカに別れる。おそらくだが、その大きくなるメダカの数が、この水槽の容量によって担保できるメダカの数なのだと思う。実際、そんなに多く成長しても、水草の酸素供給が間に合わず、水槽は汚れ、植物も枯れていく。

そんなことを考えてみると、我々の環境はこれに似ているように思う。ほっとくと循環しているが、ひとつバランスが崩れると、全てが死んでいく。そして、そのための容量は無制限ではない。

私は、大きな水槽を購入したいという欲求に駆られながらもそうしないのは、苔掃除が大変だからである。自分が手の届く範囲の大きさとしたい。そうすると、おのずと生体の数も水草の量も決まってくるのであろう。そして、その状態が、もっとも水槽が美しくみえるのではないかと思っている。もちろん、美しく仕立てるため流木を入れたり、部屋にいるときは照明を照らすようにしているが、多少そうした手が入るのも、きっと悪いことではない。元々あった自然の姿が美しいなど、そんなことは幻想にすぎないのだ。

結局のところ、私が美しいと思うようバランスをとるしかない。それが結局のところ、最も良い環境なのではないかと思ったりする。

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コメント

  1. 静岡のY | URL | -

    Re:美しい環境

    学生の頃、丸山先生が造形理論の演習で作った造形物を見て「緊張感があるか」という視点で評価をしたいたのを覚えていますか。
    そしてその「緊張感」という評価軸が、決して個人的な、あるいは主観的な評価ではなく、客観的に、あるいは皆と共有した評価になりうるとおっしゃっていてことを。
    当時の私はこの手の作品で評価されたことが全くなく、一方ポルコは「何となく」造った作品が「確実に」評価されていて、いつも羨ましかったのを思い出します。(ポルコが良い作品を造るときは、必ず「何となく」造りはじめて、それが「何であるのか」「何であったのか」後から理論を肉付けしているような気がします。(これはおそらく私だけが知ってる秘密))
    おそらくそんな頃から、自分はまずは「眼」を養おうと思い始めました。
    さて、ポルコのいう「バランス」と、丸山先生のいう「緊張感」は、私がこの10年以上養ってきた「眼」を通してみると、同じことを言っているような気がします。
    「水槽の中」と、「造形作品」の違いはただ「生物」と「無生物」、あるいは「動的平衡」と「静的平衡」といった違いであると思います。
    どちらもある「閉じられた系」の中における「バランス」が重要であると。
    私が今考えているのは、「建築」によってその「閉じられた系」をいかに大きく広げられるか、もしくは「閉じられた系」同士をいかにつないでいくか。
    そして「建築」におけるバランスとは、受け売りですが堀部安嗣さんの言葉を借りれば、「悲観と楽観、倫理と芸術、安全性、金額、機能性の高低」等のバランスであり、意匠が飛びぬけていたり、経済性ばかりに囚われていてはいけないのだと考えています。
    長くなりましたが、ポルコが自身の水槽を見つめながら「何となく」感じたことを「何であるのか」考えている姿に、学生時代のポルコを重ね合せてしまいました。
    それでは、また。

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