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哲学者の本

2014年12月26日 20:53

『ニーチェ 勇気の言葉』著:フリードリヒ・ニーチェ、編訳:白取春彦 

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学生の頃、ニーチェは必然的に関心を持たざるを得ない哲学者であった。故に、大学のゼミでもニーチェについてはしばり語り、同期からは意味不明であるという嘲笑と言うか、からかいの言葉をよく頂いた。しかし、就職してから数年経ち、『ニーチェの言葉』と言った本が流行した。内容はさほど確認していないが、要約された哲学書ほど軽いものはない。故に、この本は私は忌避していた。しかし、どうもニーチェの言葉の背景に美しい風景があると、これが何とも惹かれてしまうもので、先日駅の売店でたまたま見つけ、勢いで購入してしまった。

結果的に、とても良い本であった。ニーチェの格言が各ページにちりばめられ、背景にはニーチェ由来の美しいヨーロッパの風景が広がるのだが、考えてみると、ニーチェほど「格言集」にしやすい作家はいないのかもしれない。彼はアフォリズムの作家であるため、言葉が断定的であり、かつ、全体的に修辞的な表現となっていない(のだと思う)。故に、あらゆる志向性を持った強い言葉の数々が、彼の書にはあるのである。

しかし、この本のなかに「神は死んだ」という、おそらく彼の最も重要なワードがないのは、それはそれでどうなのだろうか?彼は近代哲学の破壊者であるし、それが未だに多くの影響を残しているのだと思うのだけれども・・・

とは言いつつ、この本をめくっていると、勇気づけられる自分がいることも事実。重要なのは本ではなく、それを受けとる自分自身である。


『無窓』著:白井晟一

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以前から知っていた本であるが、手は出なかった。本屋の建築関係の棚を見ている時、最近の作家の本は全く興味が湧かず、この本を手にした。初めて白井晟一の声を聞いたような、そんな本だった。彼の意図がどの程度汲み取れたかはわからないが、良い本だった。良い本と言うのは、良いことが書かれていたというよりは、「この本を読むと、きっと知らない世界が待っているのではないか」という期待が持てた本、という意味である。学生の頃、殊に哲学書などはそのような心持で読んでいた。そういう意味では、ちょっと懐かしい本でもあった。

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