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社寺建築へのガイドブック

2014年11月29日 21:24

『古寺巡礼』著:和辻哲郎

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言わずと知れた名著である。以前、大学の頃トライしたが、途中で挫折した。今回読んでみると、いわばこの本は社寺建築と日本文化へのガイドブックなのだと気づく。そして、書かれているものが和辻哲郎の私見であると考えれば、すんなり気楽に読めた(学生の頃は、それができなかったのである)。

記憶に残った記述を備忘録として残す。

わたくしはあの堂塔が、あれほど古びていなかったら、あれほど美しいかどうか疑問だと思います。しかしこの詮議は無意味ですね。われわれの前にはただ一つの場合しかないのだから。

和辻がどのように思いそう記したのか、よくわからないが、とても美しい言葉だと感じた。私もそのようなことを学生の頃考えた。古くなり、味わいが出て、歴史的に評価される建築というものは、幻想ではないかと考えた事があった。しかし、私たちはそれほど多くの選択肢の中から物事を選んでいるわけではない。生きる時代を選ぶこともできない。法隆寺の美しさが歴史的に重層されたものであろうとなかろうと、当時の姿を知ることは誰にも不可能なのである。

僕らは、いつだって、ある物語の断片を知るにすぎない。それは、貧しいことではなく、きっと豊かなことである。なぜなら、その物語の全てを知ることができないから。そこに想像の余地があるから。

いかに多くの物を手に入れたかよりも、希望の地がどれだけ広いかのほうが、僕らの日々を豊かにしてくれるように、最近思う。

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