また、今度

2014年11月21日 20:47

この歳になって、恥ずかしながら、たくさん学ぶことがある。建築の納まりでも、社会人としての礼儀でも、大人としての自覚でもなく、人と接する、ということである。

私はこれまで、たくさんの人に色々なことを教わった。しかし、私はそれを頭で理解しようと努めた。頭の中で整理し、言語化することで、言語化できない現実と向かい合おうとした。
そうすることで、私は世界に少しだけ触れることができるということを知った。そして、私はそれを、建築家としての理想に掲げた。
それができただけで、私の人生は素晴らしいものとなった。今でも、世界で一番自分が幸福であると確信している。

ただ、それは全て、自己完結型でもあった。
私が「世界」を想う時、そこに「人の気配」は希薄だった。

目の前にいる人に、自分の想いを伝えることが、私には出来なかった。私は、きっと時代を間違えて生まれて来た子供だった。だから、建築と出会い、建築に触れ、建築を語ることで、私は社会との接点を見出した。建築は職業でも仕事でもない。言語である。

私は、その人に優しい言葉をかけてあげようと思った。カッコつけて、裏切られることを恐れ距離を置くために、いつものような言い方ではなく、素直に言葉を伝えたのだ。

その人が何を想ったか、それは知らない。でも「また今度」と、その人は言った。それは、私にとってはとても嬉しかった。

こんなことを知ろうとするために、30年かかったのだな。

きっと、何も変わらない。何も変わらないさ。

でも、それでも良いではないか。
良いではないか。

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