夏休みの読書感想文

2014年08月13日 10:23

『人間の土地』 著:サン=テグジュペリ

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Yくん、及び宮崎駿に影響され、今まで知っていながら読まなかった本。ふと時間が空いたので、読んでみた(この感想そのものが、独身30代である・・・)。

文体は、学生の頃好んだものと似ていた。どこかル・コルビュジエの文章(を日本語に訳したもの)と似ている。直接的に何かを伝えたいというよりは、感覚や思想が無垢のまま生きられるよう、綴られているように感じた。内容については、感動したとかそういったことはなかった。私の感覚がマヒしているか、読解力がないかどちらかかもしれないが、内容よりも、そこに流れている時代を感じていた。最後の宮崎駿のエッセイは、とてもわかりやすかった。何かの映像で彼がこのような言葉を発しているのを、既に聞いていたからかもしれない。

もう一度、どこかで読まなくてはならないかもしれない。


『「少年A」この子を生んで・・・』 著:「少年A」の父母

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ブックオフで100円で売られており、何となく手に取ったのだが、「少年A」とは、1997年に起きた神戸事件の犯人である、当時14歳の少年であった。私は当時13歳の中学1年生だったと思う。同年代なだけに、ショッキングな事件であった。何となく、こういった本が100円というのにも違和感を覚えながら、京都の妙心寺に泊まった際に、読んだ。

文章に書かれることは、言葉にされた時点で、何か生々しい感情や現実が「翻訳」されてしまうものなので、ここで書かれた文章及び、それを受け取った私の感覚が、どこかで確かなものかよくわからない。ただ、本当に日常の、平凡な生活の中でこの事件は起こったのだと、思わざるを得なかった。

生き残った人、生き残らざるを得なかった人たちは、どのようにこの世界を見ているのだろうか。


『島村信之画集』

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写実画家の島村信之の画集である。本屋で何度も何度も立ち見し、購入することはないかと思っていたが、この間買ってしまった。

見ていると、本当に美しいと思う。写実画は、どこかでもリアルであるが、しかし決して実在しない空虚であるという点で、とてつもなく力を持つと感じた。そこには想像性を駆り立てる余白がある。特に、カーテン越しの陽の光に浮かんだ女性の姿は、平凡な日常を美しく描いていた。誰もがその状況に移行することが可能であるのに、決して立ち入れないような、そんな風景である。

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